三つ目の驚き。Stanley は彼の卒業したMIA (マレーシア芸術大学)の在校生10名程のギターアンサンブルを立ち上げ私もメンバーの一人となった。
毎週木曜日午後1時から2時間の練習をした。
20歳前後の音楽の先生の卵たちとの楽しいひと時であった。
楽器としてのギターは二番手で有りやはりメインはピアノであった。
ギターを職業にするのが難しいのは日本でも同じと思った。
毎回練習の始まる5分から10分前に一番乗りで私が会場に着く。
年中暑いのでまずクーラーのスィッチを点けるのが私の役割となった。
練習開始の午後1時に現れるのは2-3名のみ。
10分、20分経ってからやっと正式な練習が始まる。
これが何回も続いたので私は腹が立ってきて「Don’t bite my time」と大きな声で若者たちに文句を言った。
彼らは私の和製英語に無反応で有った。
合奏の指揮をしているStanley は「遅れないように!」と皆に伝えた。
以後良くなったと思いたいが社会の慣習は簡単に変わることは無いであろう。日本の文化で生きてきた生活の行動基準をどのように合わせるのが正解なのか悩むところであった。
日本のギター老人の珍客をマレーシアの若者が歓迎し受け入れているのに変なことを言う人だと思われたかもしれない。
少なくとも若者たちにとって10分、20分の遅れは許される範囲で正しいことなのだろうから。
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